“みみあか“が外耳道という耳の穴にたまるものです。
特にお子さんの場合は自分で掃除して除去することができず、また掃除しようとしても嫌がって暴れたりして対応にお困りのご両親も多いかと存じます。通常は耳の外に押し出され症状がみられませんが、時に、耳垢がつまると耳の違和感やつまり感といった症状がでます。耳そうじや入浴後に突然症状が出た場合は耳垢栓塞(みみあかが詰まった状態)が疑われます。
通常、乾いた耳垢は比較的楽に取り除くことができますが、軟らかい耳垢(俗に言うベタ耳、ネコ耳)は、容易には取り除くことができません。これは生まれつきの体質による個人差であり、ずっと同じ性質のみみあかということになります。カゼで耳鼻科などに受診したとき中耳炎の有無を確認してもらおうにも見えないということもあります。
少し溜まっているくらいであれば、全く問題ありませんが、少しずつ溜まってくる場合、除去が唯一の方法です。耳鼻科の掃除機のような吸引機で吸い取ったり、ピンセットのようなものでつまみ出してとります。カチカチに固まっているものに対しては、みみあかをふやかすお薬(耳垢水)を数日点耳して軟らかくしてから摘出します。
みみあかだけで問題になることはほとんどありません。しかし、健診のときみみあかのために耳の中が十分に観察できないと、耳の病気があるかどうかを判断するということができません。耳の中がきれいであることにこしたことはありませんが、耳の病気の有無を確認することが一番の目的となります。
自宅での耳そうじはほどほどにしてください。
掃除するとしても、みみあかの性質にもよりますが、お風呂上りに週に1回くらいで充分の場合がほとんどです。
掃除しすぎて耳の穴に傷をつけてしまうかたが時折おられます。また、お子様の場合は、体の成長とともに、耳の穴も大きくなりますから、それとともにみみあかがたまりにくくなりますのでご安心ください。それまでの小さいうちは近くの耳鼻科で定期的にとってもらったほうがよいでしょう。
上述のみみあかの性質によりますが、だいたい3か月から半年に1回の掃除できれいに取れます。